アナログレコードの永遠の宿命。。。NOISE...
これまでこのブログで、このノイズの原因である、埃と、盤と針の劣化について
書いてまいりました。。。過去の記事はこちらから!
『針が盤を傷つけるのか、盤が針を傷つけるのか!?』シリーズ
・埃編
・静電気編
・針圧編
しかし、ここで、あえて、まさかの、逆に!
この[NOISE]について、改めて考えてみたいと思います!
率直にですが、、、
もし、レコードからノイズが無くなったら!?
レコード愛好家の皆様、どうでしょうか!?
もし、アナログレコードからノイズが一切無くなってしまったら。。。
珈琲から苦味を全て取り除いてしまったら、
鍋から全ての灰汁を取ってしまったら、
コンプレックスというアイデンティティーを失ってしまったら。。。
事実、アナログレコード特有のサーフェイスノイズ、パチプチノイズ、スクラッチノイズに、
ある種の快楽や心地良さを感じている方も多いはずです。
有名カードリッジの設計とレコード研究活動で定評のあるレイカはこう語っている。。。
『レコードの軽微なノイズは欠点ではない。汁粉にわずかの塩を加えて甘さを引き立て、
香水に微量の異臭をブレンドして優雅な香りをかもしだす作用と共通の効果がある。
ノイズは、アナログの極意である。』
これ以上の説明は恐らく必要ないであろう。。。正にその通りである!
ノイズこそがアナログレコードの醍醐味なのではないでしょうか!!
もしこのノイズを受け入れられないのであれば、
黙ってノイズも、雑味も、旨味の無い、
CDやハイレゾ音源を聴けば良いのである。
これは正しいと思います。いつ聴いても同じ音、、、
NOISEも旨味として噛み締められる、
優雅な耳と精神状態を兼ね備えた者が、
永くレコードに愛され続けるのではないでしょうか!!
世の中はより完璧なもを求め、日々進化して行きます。
しかし『完璧な物は愛されない』っという話があります。
音楽メディアの中で、レコードは群を抜いて完璧では有りません。
最も欠点の多いメディアと言っても過言では有りません。
それ故に、めんどくさい、ダサい、古い、などと言われる場合も有りますが、、、
レコードこそ最も手間の掛かるメディアなのではなく、
レコードこそ、最も手間を掛ける事が出来るメディアだと認識して頂きたいです。
長々と書かせて頂きましたが、次の文章を持って、
今回のテーマ『針が盤を傷つけるのか、盤が針を傷つけるのか!?』を完結致します。
私が、この議題を書こうと考えさせられたものです。。。
『レコードは針先が音溝をゴリゴリするから摩耗し、CDはれレーザー光を照射する
非接触方式だから摩擦が無いという定説がオーディオ界を支配していた。
これは、全くのデタラメである。レコードの再生とは、
音溝の振動エネルギーがカートリッジの針先を揺さぶり発電する事にはじまる。
つまり音溝が、針先をゴリゴリするのが本当であり、針先が音溝をゴリゴリするものではない。
ダメージを受けるのは針の方である。だから硬いダイヤモンド針が、摩耗するのである。
逆に音溝は無傷である。
ところがCDは、強烈なレーザー光をジリジリと照射して情報を検出している。
再生の度に大切なCDは劣化していく。
「主人はどっちだ!?」と言いたくなる再生法である。
光にエネルギーが無いから安心とうそぶくエンジニアの頭脳こそが
レーザー光でジリジリされるべきだろう!』
私はこの文章にかなりジリジリして頂きました!
さて、次回からは新しいミステリーについて、
迫っていきたいと思います。。。
- CD vs アナログレコード (CDJ vs レコードDJ 〜なぜあそこまでフロア鳴りが違うのか!?)
- デジタル音源の音圧競争に対する"アナログレコード"という最終回答
- なぜ、アナログレコードは心地いいのか!?
- 国内盤は音が悪いと言われる真相 (マスターメディアコピーの宿命)
- もう一つの黒く深い世界、レコードの盟友【珈琲】の世界!
などなど考えてます。時間の限り書いて行こうと思います!
皆様の最高のレコードライフの為に!!!!
それではまた!
Who Said Vinyl is Dead!?
-音盤錬金術師 諏訪内 保
コメントをお書きください
イサオ (水曜日, 14 1月 2015 02:02)
最後の文章は「そうだったのか!」と、まさに目から鱗でした!
あと、珈琲の話はどうしても書きたいのですね(笑)。
諏訪内 保 (水曜日, 14 1月 2015 02:16)
イサオさん!コメントありがとうございます!
ほんと僕も最後の文は衝撃でした。読んだ後にいろいろと考えさせられて、
結果Blogを始めるきっかけになりました。こういう情報を沢山共有していきたいです!
「珈琲」については、じっくり書きたいですねえ〜(笑)
レコードファン in Germany (木曜日, 04 8月 2016 18:58)
ダイア針は、減りません。摩耗しません。
LPカートリッジの長期使用で問題なのは、LP材料のスラッジが針先にこびりついてしまいます。
これを除去できないのです。しかもレコード帯電防止剤、潤滑剤をつかうと、スラッジが固着します。
そうなると、針交換か、なにか顕微鏡下でスラッジの除去をしないといけなくなります。
ダイヤ針の寿命の、摩訶不思議な定説は、販売戦略です。
この定説は、覆されそうにありませんね。
真理は、疑うことから始まります。
ご苦労さまです
Lindsey Napoli (木曜日, 02 2月 2017 01:08)
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Zengsang (水曜日, 28 6月 2017 16:40)
レコード針の先に付着したスラッジは、レコード針を傷めずに、熱処理で除去することができますか?
Wax Alchemy (木曜日, 29 6月 2017 13:41)
Zengsangさま、
どの程度のスラッジの付着かにもよりますが、レコード針の針先がダイヤモンド素材の場合についてです。ダイヤモンドはとても硬い物質ですが、唯一の弱点が"熱"です。過度の加熱でスラッジを焼き切るのはお勧め致しません。どのような物が付着してるか分かりませんが、アセトンや市販の針先クリーナでのクリーニングを推奨致します。
Chino_N426 (木曜日, 22 2月 2018 17:10)
一応書きますがCDは再生の度に劣化するとありますが、
CDはデジタルなので劣化しても問題なくデータが読み出せる限り音に劣化は無いはずですよ。
あと多少の傷があっても大抵は問題なく読み出せるはずです。